【統計学】回帰分析と最小二乗法(理論編その2)
前回の続きです。今回は実際に残差平方和を最小にして傾きを求めます。
残差を最小にする
前回の復習で、残差平方和は以下のようになりました。
こちらを最小となるようにbを求めます。なお、残差二乗和を最小とするので、最小二乗法といいます。
正規方程式
残差二乗和を最小とするためには2乗してそれが0になればOKです。 まずaを偏微分すると
次にbを偏微分すると
算出された(1)(2)の式を正規方程式といいます。
回帰係数の導出
(1)式の両辺をnで割ります。
ここで、
となり、とそれぞれの平均となります。 つまり
これを(2)に代入します。
これで一応導出できました。
回帰係数を式変形してみる
上の回帰係数の式を変形すると
となり、
というきれいな形になっています。
最小二乗回帰式の性質
- x、yの平均(, )を通ります。
- 残差と合計は0です。
- 残差と説明変数の積は0です
- 説明変数と残差は直交しています。
次回は回帰分析の結果を見るための理論です。